「絶対」を約束できないというのが、退職代行の難しいところになります。
また、仮に訴訟になったとしても、会社側に勝ち目はほとんどないでしょう。しかし、たとえ勝ち目がなくても、訴えること自体は可能ですから、「万が一」がないとも言い切れないです。ですから、「絶対」とは言えません。
業者としては、訴訟の可能性がある以上、会社から訴えられたとしても「責任はとりません」ということは免責事項として明記しておく必要があるのです。
しかし、大々的に書いてしまうと、依頼者には責任から逃げているように受けとめられてしまいすので、こうした免責事項はサイト内のほとんど誰も見ない、もっとも目立たない、「利用規約」に書かれています。
ネットなどでの会員登録の際、ほぼ必ず出てくる利用規約、みなさんはちゃんと読んでいるでしょうか?
イギリスのプロバイダー企業が以前、どのくらいの人が利用規約を読んでいるのか、おもしろい社会実験を行いました。
「野良猫や野良犬をハグする」、「トイレ掃除」、「路上のガム掃除」といった「1000時間の社会奉仕」をするという条項を無料Wi-Fiの利用規約にこっそり入れたところ、なんと、2万人以上がまったく気づかずに「同意」をクリックしました。気づいたのはたった1人だったそうです。
面倒ではありますが、利用規約はきちんと読んだほうがいいでしょう。とくに「退職代行」は新しいサービスですので、利用規約の内容に差があります。とりあえず、用意しましたというような雑なものもあれば、大手業者を参考というか、丸パクリしている業者もあります。
利用規約を大切にしているかどうかでも、業者の誠実度はわかります。その業者ができること、イレギュラーなことが起こったときの対応など、利用規約で確認しておくことをおすすめします。