家族の意見を退職の理由に組み込む

ここでは、会社を退職したいが、本当の理由を言うと人間関係が悪くなりそう、何を理由にすればいいか、悩むときに参考になる話をします。

例えば、会社を辞めたい本当の理由が、
・長時間勤務に体がついていかない
・残業代が出ていない
・休みの日は子供と遊ぶこともできずに、ただ寝ているだけで終わる
などの場合、

会社を批判するつもりは全くないつもりであっても、このような理由で辞める以上、会社を批判しているようになりますよね。「そんなこと言ったら、うちの会社では絶対ケンカになりそう」、「ケンカになるのはイヤだなぁ」と思ってしまい、退職を保留にするかもしれません。

しかし、思っていること、改善してほしいことを誰にも告げずにいても、物事が改善するはずもありません。そのようなときは、次のように言うのが効果的です。

・新卒の自分を採用し、これまで育ててくれたこと、本当に感謝しています
・私も結婚し、子供もできました
・この会社で働かせていただき、妻ともこの会社で出会わさせていただきました

・この会社には感謝でいっぱいです
・しかし、今の勤務状況では、私は妻や子供たちとの時間を作ることができません
・私にとって、この会社は大切なものですが、子供たちのことはそれ以上に大切です

・子供たちとの時間を作るため、今後のことを妻ともよく話し合いました
・こんな日が来るとは思いませんでした。すみません、辞めさせてください

批判的な内容をそのまま表現せず、「家族との時間がとれない」と表現し、そうすることで、上司も言い返したりせずに、言葉を受け取ることができるでしょう。

「妻ともよく話し合い」という部分は、割と効きます。その場にいない、上司が実はよく知らない、妻という第3者が話に出て来ることで、言い争うような発言が抑えられるのです。

上司は、奥さんの話が出ることにより、冷静になって、「お前に浴びせる暴言は、同時に奥さん、つまり外部の人間にも届くかもしれない」と思うのです。あとは普通に、家族で話し合って決めたことなら、退職の意思はくつがえらないんだろうな」と思うので、衝突を避けるために、家族の話しはけっこう効きます。

・奥さんと話し合って
・家族で決めたことなんですけど
会社として、家族の話し合いを職場に、しかも退職理由に持ってくるな!といいたいところです。でも、家族あっての会社員であり、人間ですからね。「仕方ない」と、いい争う気も冷めるんです。

よって、家族の意見を辞める理由に組み込むことは、衝突回避に結構有効です。