退職代行とは

「退職代行」というサービスが誕生したのは2017年です。業界最大手の「EXIT」がこの新しいサービスを“発明”し、それがSNSなどで話題となって、「退職代行」の存在が広く知られるところとなり、以降、たくさんの事業者が参入しました。

「退職代行」サービスの内容を簡単に説明すると、退職を希望する方から依頼を受けた代行業者が、本人の代わりに勤務先に退職に関する連絡をするというものです。依頼者と会社の間に入り、必要な連絡事項については、双方に伝言をします。

そのため、利用者は基本的に一度も出社することなく、上司と会話することもなく退職できます。

即日で対応する業者も多く、「今すぐ辞める」という意思が固まっている場合、問い合わせから最短30分ほどで実施することが可能です。料金の相場は数万円で、多くの業者がアルバイトより正社員の料金を高めに設定しています。

退職代行がテレビや雑誌で取り上げられるとき、多くの場合、利用者は「自分で『辞めます』と言うことすら面倒な人」「社会や仕事を舐めている無責任な人」として描かれます。

また、インターネットには、退職代行が法的にグレーな業種であるかのような記事も散見します。すべてがウソだとは言いませんが、これらは退職代行のある特定の一面でしかありません。

現実的に、自分で退職を言い出せず、無理をして働き続けている方がたくさんいます。

職場の人間関係が原因でうつ病を患っている方もいます。

また、退職を固く決意しているにもかかわらず、意味のない面談が繰り返され、辟易している方もいます。

退職代行はそんな方々を救える力を持っているのです。

ここの「退職代行業者」としている部分については、かならずしもすべての業者に当てはまるとは限りません。

誤解されがちな退職代行サービスの実態を伝え、「退職は特別でもなければ、大変なことでもない」という知識を共有したいとこです。

そして、「退職代行って本当に辞められるの?」と不安を抱いていた方が、記事を読んで、「これで会社を辞められる!」と思ってくれたら良いでしょう。

本当に苦しんでいる方は、自分で業者を探し、依頼する気力がありません。身近に、仕事を辞められずに苦しんでいる人がいたら、ここからヒントを得て、助けてあげてください。

目指すのは、「明日から会社に行かない」という道を手軽に選べる社会です。