どんな人が退職代行を利用する?

退職代行を利用する人

みなさんは「退職代行」という言葉を聞いて、
「本当に辞められるの?」
こう思う方も少なくないと思います。

「本当に辞められんだったら、使ってみたいな」と思う方もいるでしょう。

一方で、「退職を他人に任せるの?」、「無責任じゃないの」と思う方もいるかもしれません。

退職代行は、本当に無責任でいい加減な人だけが使うのでしょうか?

まずは、退職代行を利用するのはどういう人なのかを見ていきましょう。

・男女比
男女比は、男性5.5割対女性4.5割と、やや男性のほうが上回っていますが、これは労働者全体の男女比を考えると大きな差ではないでしょう。

・年齢
年齢は、やはり20代の若者が6割以上と圧倒的に多いです。終身雇用制度自体が揺らいでいる今、若い世代に「定年まで勤め上げるのが当たり前」という感覚はありません。転職先は見つかりやすいですし、養わなければならない家族もいませんし、働くということに対しての考え方が流動的で、退職への抵抗が少ないでしょう。

50代以上の方は、退職を人に委ねることへの抵抗感だけでなく、退職代行の存在はまだまだ認知されていないのかもしれません。

・雇用形態
雇用形態としては約6割が正社員の方です。
パート・アルバイトだったら職場に黙ってフェードアウトすることへのためらいは少ないでしょうし、そもそも、辞める手続きも簡単です。わざわざ、数万円を払ってまで、代行業者を使う必要があまりありません。

・勤続年数
勤続年数は、いちばん多いのが「3か月未満」で5割、続いて「3か月~半年」が3割、1年未満が全体の8割と、短期がほとんどです。

・職種別
職種別では、飲食業や製造業、介護士や保育士など、激務または人手不足な業種が目立ちます。

退職代行を利用する理由

こうした方が退職代行を利用する理由は、大きく次の3つに分けられます。

1.短期離職のため自分からは言い出しにくい

もっとも多いのが、「入社してわずかしかたっていないので、言い出しにくい」という短期での退職です。

勤務して3か月以内という方がほとんどで、
「採用してくれた方に不義理をしてしまうのがつらい」、
「お世話になった上司や先輩に申し訳ない」、
「言っても高確率で引きとめられそう」
と、自分から「辞めます」の一言が言い出せないというものです。

2.会社を辞めさせてもらえない

次に多いのは、「会社を辞めさせてもらえない」というものです。

3.二度と出社したくない

「二度と出社したくない」は、ひどい職場環境にもう我慢できないという方もいれば、
「前日に上司に激しく怒られ、二度と関わりたくない」
といった方もいます。

この3つの理由が複合しているケースも多々あります。